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The untold story behind the song Lavender Sky - Part 1

楽曲「Lavender Sky」について初めて語られる物語 - パート1

全部で5枚ある旋盤カットレコード抽選型エディションの、もう4枚目まできたなんて信じられる?これまでとってもソウルフルで驚きに満ちた旅って感じだ!Alexの曲の中でも最も痛切な曲の誕生秘話や背景となる話を分かち合えて、僕はとても嬉しく思ってるし、ここ2ヶ月ほど、僕が今こうしているように、Alexの他にはないクリエイティブ・ワールドへと、みんなを案内できて本当に光栄に感じているよ。

実際、週末はレーベルの施設も少し静かになるんだ。だから、僕はオフィスの扉を閉めて、抽選の対象となるレコードの曲について、自分の体験や思いについてじっくりと考える時間を取る。曲そのものについてとか、それが出来上がった状況とかね。そうやって、みんなと何を分かち合いたいか、これがみんなのインスピレーションとなってくれたらいいなって思うんだ。ここでしか打ち明けられない事なんかもね。だから、僕がこれを書くのを楽しんでるのと同じくらい、君も読むのを楽しんでくれたらいいな。

というか、だから新しいレコードの抽選会などの詳細は、いつも一番下に書いてるんだよ。Alexと僕にとって、プロジェクトや活動の全てにおいて、人間的な要素や親密なエッセンスを中心に考えるのが、何よりも大事なことだから。それがインタビューだろうと、個人的なレターだろうと、そして生抽選会だろうとね。それは、「Lavender Sky」というユニークな楽曲で特に表れていると思う。

僕がユニークと言ったのは、楽曲「Lavender Sky」がアルバム『Windows in the Sky』の中でも、他のとは少し違うと思うから。既に深い旅であるアルバムの中でも、楽曲独自の深みを持っている気がする。違いは音楽的なことに限らず、この曲が生まれたコンテキストにもあるね。

もしも君がAlexのクリエイティブ世界を知ったばかりなら、彼が何かを始めるときは、いつもタイトルからって決まってるんだって知る必要がある…それがアルバムでも、EPでも、何か特別なプロジェクトでも…Your Favorite Enemiesとして作ったものでも、最近の彼自身のソロ作品も…そこにランダムなものは何もない。Alexは言葉の中に、正直言って僕らには理解できない何かを見ている…けれど、一度、彼の中でタイトルが決まると、続いて曲のタイトルが決まり、そうして歌詞、そして、ゆくゆくはそこから音楽が開花し、Alexの心と魂にあるものがサウンドトラックとなって、彼の言葉と詩を通して、世界中のみんなと共有される。それは、僕らとしては、まるで映画を作っているような感じだよ。タイトルと薄っすらとした物語のアイディアだけがあって、その全てをAlexが音楽を使って繋げる…そのプロセス全体はなんというか、自分の直感に従えって言ったのと全く同じ人から目隠しをされて綱を渡っている感じ。その人自身も僕らの少し前を綱渡りしながら…そして、もちろん落ちることも多々あるのさ(笑)

まだ自分の中に存在しない映画のサウンドトラックを作るのは僕らにとって難しい。少なくとも、それがはっきりとしているAlexとは違う。彼は、感じるため、触れるため、見るため、聴くため、味わうために、自分の感情へとどっぷり浸かる独自の方法を持っているんだ。僕らがまだ、自分たちがどの辺にいるのかすら分かっていないときにね…。Alexには自分自身を見つけるために有理写像を必要としない”もの”を見つける能力がある…彼は僕らに言うんだよ…自分がどれだけ自分自身を犠牲にできるかについてだって…僕らの目に、彼がそうするのは簡単なように見えるかもしれないけど、僕らそれぞれが身を任せたときに経験するものをはっきりと特徴づけたり、形づけたりしないまま、その方法を見せることが、彼にとっても難しい巡礼なんだということも良く分かってる。簡単なタスクじゃないだろう。僕らはお互いの関係において、様々なスティグマを吐露してきた。だから、完全に身を任せるという招待を受け入れなかったら、僕らは一緒に旅をすることも、どこかへ向かうこともできないと知っていたんだ…それこそが、その後にみんなで分かち合うものへの鍵となったのさ。

そして本当のチャレンジの一部は、常に繋がっていることでもある。それから、毎回の新しいステップでお互いを信じること…いつも同じパターンに従うんじゃなくてね。それは、Your Favorite Enemiesとして活動していた時に、何度も何度もやっていた自己保存の幻想へと囚われないようにAlexが僕らに警告し続けたのと同じものであり、だからこそ、彼がタンジェから帰ってきたあと、また同じものに自分の心を費やしたいかどうか考え、それがやがて、Alexの心に新しい言葉とサウンドを与えたんだ。僕らみんなその理由を分かっていた…味方であるはずの人たちとコンスタントに戦いながら、どうしたら、嘆きについて、心のダメージについて、深く傷ついたことについて書けるだろう。そんなのは不可能だ。そして、Alexが以前のように妥協したり、受け流したりしないっていうことも分かっていた…彼のヴィジョンに忠実であり、彼の直感を信じることは、僕にとって気持ちの良いことだったよ。

僕らがAlexに会うためにタンジェを訪れた数日後に、彼が言った言葉を覚えてる:

"長い間、嘘をついてきた人たちにとって、自分がもはや謎ではなくなった時、本当の自分と直面するのが簡単なことじゃないのは分かってるけど、お互いにどれだけの愛を与えたいかを決断しなくちゃいけないし、それと同じくらい、今の僕らの関係において、お互いに正直にならなきゃいけない…誰もやりたくないことをする必要はない…でも、僕はこれ以上、遊びを続けるつもりはない…だから、2年ぶりにみんなで一緒に過ごす最初の1週間が僕らをどこへ導くのか見てみよう…そして、ここ10年ほどやってきたみたいに、僕の方からコミュニケーションしようと手を伸ばすことはないよ"

「The Hunter」についてのニュースレターで話し始めたように、Alexのステートメントは、バンドとしてのタイムラインに大きなヒビを入れた。タンジェへの旅は、かつてのように戻るよう導く不自然な夏の振る舞いなんかではなかった。Alexはもういなくなり、だからこそ、そこに"僕ら"というのは存在せず、それでも、その幻想を長引かせたいと思っていた人たちもいたけど、Alexはそんなものには乗らなかった…それは僕らにとって、心地悪かったよ…僕らのあいだにあった距離は、タンジェとモントリオールという物理的なものだけでなかったと気づいたんだ…みんな驚きと混乱を装いたかった…でも、現実はもっとずっとシンプルだったんだ。だって、Alexが延期したり断り続けた、ツアーのオファーやアルバムのリリース日などについて数ヶ月に1度話すビジネス・ミーティングの他で、Alexと僕以外、お互いに連絡を取り合う人はいなかったから…信じて、時間は癒さない。どんな距離だって、忘れるのに遠すぎることはない。特に、何よりも許しが必要であるときには。

最近は、タンジェでの時間についてばかり話してるよね。それがどれだけ、僕らにとって重要だったか。もう既に聞いたことあるって感じてたら、ごめん!でも、北アフリカへと戻らずに、Alexの楽曲を理解することはできないと思うんだ。僕らは空っぽの感情でタンジェへ到着した…だからこそ、活気が戻ってきたんだって思ってる。

というわけで、タンジェでの時間を少し早送りして、滞在の最後の方の2018年3月。

以前まで、アフリカはとても温かい場所なんだと思ってた。サハラ砂漠のホームでもあるモロッコみたいな場所は特に!タンジェの人々は皆、冬の時期は湿度が高くなって、とても寒くなるから、体調管理をしっかりするようにと言ったけど、僕らはカナダ人だ。冬には慣れているさ!カナダにはヤシの木なんかない。タンジェにもない。だから、何も心配することはないだろう!

レコーディングの場所は、家として滞在した場所と同じだった。ここに8人が住んでいたんだ。壁の作りがどうなっているか分からないけど、まるで外に住んでいるかのようだった…というのも、ここ20年間でも一番、湿度が高く雨の多い冬だったらしくて!カナダでは体験したことないくらい、たとえ外が−40度だったとしても感じないくらい、家の中でさえ凍えるように寒かったんだ…!状況を詳しく説明すると、僕らは数ヶ月に及ぶ激しい癒しのプロセスを始めていて、それによって、僕らも知らないうちに、これまでで最も深い音楽の旅へと入り込んでいたんだ…全てが激しくて、ぎこちなかった…酷い天気から、Alexが使うように強く言った初歩的な機材、あまり一人になる空間のないまま8人が凍えそうなほど寒い場所で常に一緒にいることからくるチャレンジ、そしてAlexの大切な友人のパートナーが難しい病と闘っていたことへの深い不安まで…世界中のみんなと分かち合いたくなるようなものが、この場所で生まれる可能性はとても低かったけど、友人としてこれまで一緒に経験してきたことの、どれとも何となく違うものだったんだ。

僕らは感情的にも疲れ切っていた…色々なことについて話したんだ…たくさんのシチュエーションを振り返った…他人に与えた痛みや、自分が受けた痛み…それは悪影響を与える関係のデトックスだった…そして、僕らみんなでAlexが経験したことを1曲ごとに知っていったんだ…歌詞の一節ごとに…メロディーの破片や音のディスプレイと共に…それは、まるで時の流れからも自由になるようだった。けど、そうする時、”今”にフォーカスするとはどういうことか、その意味と直面する準備ができてないといけないんだ。それは緊張を生み、分裂をも生んだかもしれなかった。それをみんな理解してたんだ。誰も火傷をしていないフリをして釜戸に立つことなんてできない。煙なんてないって、灰まみれになんてなってないフリなんてし続けられない…逆に言うと、それはみんなと一緒に、そこにいなかったってこと。だから、時々すごくヘヴィーだったんだ。居心地が悪かった。けど、本物であり、必要な時間だった。

ある日、外で雨が降り続いている時、僕らは新しい曲に取り掛かろうとしていた…タンジェで10日間続けて雨が降ると、街全体がシャットダウンするっていうか、全てがスローダウンして、文字通り機能しなくなるんだ。だから、出かけられる場所もないし、感情的なプレッシャーを和らげる場所もなかった…でも、みんな少し呼吸する必要があったんだ…僕には必要だった…でも雨が降ると、カフェとか映画館の近くまで連れていってくれるタクシーすら通らない…その場にいるしかないんだ…だから、降り続ける酷い雨の中、僕らの関係へのチャレンジはより難しいものになっていった…

というわけで、今やカーペットの細かなデザインや、家具や壁の柄まで覚えられるほど、多くの時間を過ごした部屋で、緊張感は1秒ごとに高まっていた…そうして、突然始まったんだ…僕らが取り組んでいた曲、のちに「Lavender Sky」となる曲がゆっくり形となっていった。その時に既に何時間も調整していた箇所から少しずつ光が差し込み始めたんだ。僕らはきっかけが、すぐ近くにあることさえも気づいていなかった…けど、行き詰まったとき、良いものと悪いもの、誠実であるか一般的であるかの間で違いを生むことはできない…できるのは、その場を炎で包むために、少しでも火花を起こす可能性のあるものを見るだけ…そして、僕が”緊張感”といったものは、ここ10日間の雨で呪うようになった雲よりも、ずっと暗くなっていた。

こういうシチュエーションは以前に何度も経験したんだ。そして、これまで残念ながら僕らは個人的で自分勝手なグラウンドへと戻りがちだった。それこそが、まさに2年前にYour Favorite Enemiesに休止ボタンを押すきっかけとなったものだ。そこには魔法なんてないし、長いこと偽り続けてはいられない。Alexは部屋の角から僕を見ていたよ…何かが頭を占めているというよりは、この状況がどうひっくり返るかを興味深そうに見てるって感じだった。本当にさ、こういう状況は何度も経験してるんだ。でも、この時はこれまでとは何かが違っていて、もしもAlexが"Ok,みんな。言っただろう、ナンセンスには疲れたって。荷物をまとめて、モントリオールに帰るんだな。終わりだ"って言ったとしたなら、それは本当の終わりだったんだ。

僕は正直、緊張していた。僕らがタンジェに招待を受けるのも、これが最後かもしれないと思ったんだ。僕らは1週間か2週間でモントリオールに帰るべきで、そうすれば彼の新しい人生に有毒な関係を持ち込まずに済むって思った。でもAlexはみんなで試してみようって強く主張したんだ。それで、緊張度はさらに高まったよ。だって、それが真剣だって分かってたから。そして、本当にそうだったんだ。僕が説明できる以上にね。Alexが僕を見ていた…他のメンバーたちが冷戦へのオペレーションにフルに関わっているあいだ…。これまでの経験から、何か良いものが生まれる寸前だって感じていたんだ…僕らは取り組み続け、疲れ果てていたけど、それでも、まだ聞こえない何かへと到達するために深く掘り下げていた…僕は、テラスにいた誰にも、心地良い要素を与えられないまま、タイタニックが沈んでいく中で鳴り響いていた音楽を聴いているような気分だったよ…

僕らが曲に取り組んでいたあいだに、いつの間にか雨が止んでいた…空は最高に美しくて、今まで見た中で一番美しい空だったんだ!Alexは何となく穏やかに見えた。目をつむって、風が運んできた海の新鮮な空気をゆっくりと呼吸して…そして、僕の方を振り返って言ったんだ:"今、世界中で見れる空の中でも最も綺麗な空じゃないか?"って。きっと僕も同じようなことを言ったと思う。10分間ほど、穏やかに静かにそこに立って空を眺めたあと…Alexは再び口を開いた。"分かるかい、ブラザー。だからこそ、みんなをここに連れてきたかったんだ。腹を割って話せるように。美しい空を見て、海風の優しいタッチを頬に感じられるように。一度、壊れたものは直せない。償いが欲しいわけじゃないんだ、Jeff…ただ、今まで認めたくなかったものをみんなで見れたらいいなと思うんだよ。だって、もしそうできたら、それはルネッサンス(復興)へと僕らを導くから…何か理由をつけて、そのために仕方なく続けるんじゃなくてさ。それで終わりなら、それまでさ。バンドは僕らを定義するものじゃない…でも、今夜お互いをどう受け取りたいか、それが僕ら自身を定義する"。Alexは笑顔を向けて、中へと入っていった…僕はラベンダー色の美しい空を、もうしばらく眺めていたよ…

続く…

公式ビデオ

このあと、どうなったのか、12月3日(木)にAlexがFacebook生中継で、「Lavender Sky」レコードのラッキーな持ち主を引いたあとにシェアするよ!

重要:「Lavender Sky」のLPは11月30日(月)24時(日本時間)から48時間、入手可能だよ!

その間、もしまだだったら、この曲のEPを無料ダウンロードして聴いて、楽しんでね!

この驚くべき旅路に参加してくれて、どうもありがとう!

君のガイドであり友人
Jeff

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